少年
俺のバイブル。
浜省の路地裏の少年。
学生の頃、休みと言えば改造したバイクで
峠を全開で走ってた。
死ぬなんて考えもしなかった。
とにかく早く走り抜けたかった。
自分の描いたル-トを、限りなく早くか走りぬける。
その事ばかり考え、何回も上り下りした。
タイヤはゴム臭く、エンジンオイルの匂い。
心地よかった。
ストレ-トにバイクを停めて、メットを脱いで走ってる奴らを見る。
何も考えず走り抜けていくたび嗅ぐオイルの匂い。
爆音を残し走り去っていく。
見てるだけでも楽しかった。
夜は夜で”連れ”のうちに夜な夜な行き、酒かっくらいギタ-を爆音で弾いてた。
笑いは絶えなかった。
何も怖い物は無かった。
やくざ屋さんのベンツに、酔っ払い土足で上がったりもした。
酔っ払いしまってる商店街のシャッタ-を殴りつけもした。
拳は血だらけになってたけど、楽しかった。
いつの日か社会と言う場に出て、矛盾を知った。
でもそんなものは関係ないと思ってた。
路地裏の少年はそんな僕の想いでそのものだ。